チームの仲間たち
このコーナーでは、私たちと一緒に皆様の住まいづくりをお手伝いしている職人、技術者、スタッフをご紹介いたします。
第4回
大津タイル 大津伸一さん(タイル工事)
仕上がりの決め手は「タイル割り」にあり
「この仕事をして、そろそろ40年」と振り返る、ベテラン大津さん。会社員をやめて、装飾を学ぶために専門学校に入学。服飾業を営む家庭で、男ばかり五人兄弟の4番目。子どもの頃からデザインには興味がありました。在学中、兄の仕事を手伝ううちに、タイル職人という仕事が面白くなってきました。「専門学校を卒業しても必ず装飾デザイナーなれるという保証はありません。それなら確実に仕事になるタイル職人の仕事を選びました」。
3番目の兄とともにタイル職の仕事を25年。それから独立して、仲間の仕事を手伝ううちに、住地総建チームとのつながりが生まれ、仕事をするようになりました。今から10年と少し前のことです。 「当時、住地総建チームの現場は、先端、先端で。自分も貼ったことがないし、仲間も貼ったことのない、タイルの仕事がたくさんありました。とにかくすごかったんです。貼り方がわかりませんから、建材店やタイルメーカーに問い合わせてみたり、作業書を取り寄せたりして、毎日が勉強でした。でも、そういうのが楽しかったんです」。それまでなら、ただ指定された通りタイルを貼ればよかったのが、試行錯誤しながら、一つ一つ自分の技術を見つけ、身につけていく作業。「材質の変わったもの、形状の違うものを、その現場の中でどう処理していこうか。住地総建チームの現場を通して、仕事に対する感覚が変わってきました。一つ一つ考えて仕事をする方がクレームもないし、自分でもいいなと思うんです」。
ここ数年は年間60件ほどの現場を担当。そのうち10件ほどは、今でも考えたり、調べなければならない現場と言います。最近は、お施主様のタイルに対する関心も高く、お施主様がタイルを持ち込むケースや、写真集や雑誌などの資料を見ながら、同じタイルや類似のタイルを探すケースも稀にあります。
ベテランタイル職人大津さんにタイルをきれいに貼るポイントを聞いてみました。「まず、タイル割りですね」。タイル割りというのは、半端になるタイルの大きさを調整して、面全体の中でどこに目地がくるかを割り振る作業です。玄関のタタキだったら上がりがまちの形状や周囲の壁の形状、色、などによって、微妙に変化します。そこに職人の感性が光るのです。モルタルの上に墨つけられた目地になる直線。そこにタイル貼りの黄金律があるのです。
「かつて、ポーチに曲線を用いるデザインが流行っていた時代がありました。作業の手間はかかりましたが、仕上がりはよかったですよ。5段ほどのアールのある階段で目地を通して貼ったこともありました。洗面台では1cm角のタイルを貼ることもありました」。今でも何邸か思い出す仕事があります。
この仕事の大変なところは、時間との戦いです。雨などで全体の工期が遅れ気味になると、実際に作業できる時間は限られたものになります。「住地総建チームの現場は、現場監督もそれぞれの職人もよく知っているので、連携が取りやすいので助かっています。ウチはほとんどが住地総建チームの仕事ですが、仕事の量も安定しているので、安心して仕事ができます」。
仕事の持ち味は「丁寧さと気持ち」と答える大津さん。「たまには店舗の仕事もしてみたいですね。店舗と住宅は全く異分野で、施工業者も違うことが多いんですが、また、違ったものにチャレンジすると、そこから何かが得られると思うんです」。

